遊戯王 にはまってしまったようだ これは 萌を ほうしゅつするしかない▽
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※ほのぼの:冬の夕方
何だか切ない。
何だか切ない。
学 校 帰 り の 一 時 。
見上げれば既に空は真っ黒で塗り潰されていた。
真っ黒い空に、ボク達の吐く息が白く色を付ける。
でも、そんな息はあっという間に消えるから、すぐに黒さは戻るんだ。
黒さと相俟って吹く風が身に染みて、着ているコートのポケットに手を入れた。
「寒いねぇ、大神。ボク、寒すぎて指取れちゃいそう」
「本当寒ぃなぁ…ってお前指!ちゃんと温めないと駄目だろ?」
「だって…ボク冷え性なんだもん。指先冷たくなっちゃう」
「あぁもう、仕方ねーなぁ、お姫サマは」
「む…お姫様じゃないよ」
「良いんだよ、姫で。ほら、手ー貸してみな?お兄さんが温めてあげるから」
「…うん」
コートから手を出して、大神に差し出す。
何でかなぁ。
そんなに厚着している訳でもないのに、大神の手はとっても温かい。
手が包まれるとぽかぽかして、真っ黒な空が少し晴れていくみたい。
「大神の手温かいや。大好き」
街灯がボク達の帰り道を明るく照らした。
write:2006.06.10
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