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マリマリで双子パロディ。
※設定※
- 兄:マリク(表)、弟:[マリク](闇)。
- 兄:ブラコンでシスコン。弟がいないとまるで駄目な子供。
- 弟:ブラコン。わりとしっかり者。兄のフォロー係。
- 高校生。
- マリマリ。ただのWマリクかもしれない。
- マリクの一人SSS。
帰って早々つけたテレビはつまらない。
何なんだこのバラエティ番組は。やかましい、うるさい。
別にバラエティ番組が嫌いなわけじゃない。けれど、今は何を見てもつまらない。それはもう自覚してるけどどうしようもない。
「──遅い。遅い…!」
ちらちらと時計を見てしまうのも自覚している。原因は分かりきっている。
「…いつまでボクを待たせるんだ。どこ行ってるんだよ、馬鹿。」
ボクの双子の弟、[マリク]。
いつもなら奴はボクの傍から離れない。学校だろうが何だろうが、所構わずと言って良いほど引っ付いてくるのが弟だ。
別にそれは今に始まった事じゃない。昔から、小さい時からの事だから、本音を言うと引っ付かれないと落ち着かない。今更本人には言わないけど。
二人一緒はボクにとっては当たり前の事だ。学校から帰るのも当然一緒。寧ろ奴が寄って来る。
けれど、今日は違った。
『用事あるから先帰ってなよ、マリク?』
ホームルームが終わって、いつも通りボクの席へやって来た弟が囁いた言葉はこれだ。ボクが何か言おうとする前に、さっさと奴は行ってしまった。
今までこんな事があったかと思い出そうとした。けれど無理、思い出せない。
買い物行くのだって二人一緒だし、別に部活なんてものをやってる訳じゃあない。
学校帰りに寄る所?いつも二人でいるんだ、別々に行く所があるのかなんて思い浮かぶはずが無い。
待てども待てども帰って来ない、ボクの片割れ。
無性に腹が立つと同時に、無性に寂しくなった。
「……あ。…着替えよう、かな。」
学校から帰ってもう2時間ほど経つ。
いつもならさっさと着替えるボクだけど、そういえばまだ制服のままだ。
何だこれ。奴がいないといつも通りの生活が出来ないのか、ボクは。
そういえばいつもなら夕飯の時間なのに、何の準備もしていない。帰ってから食べた物。お菓子を摘んだ程度か。
それもこれも奴のせいだ。何時に帰るとか、先に夕飯食べてて良いとか、風呂入ってろとか。言っておく事は色々あるだろ。(そんな子供じゃないだろ!って言葉は聞かない)
「……あぁもう、早く帰って来い。[マリク]──」
いっそ不貞寝でもしていようか。
ボクから奴に連絡はしない。
帰って来たら夕飯の準備と風呂焚きとその他諸々。
全部任せてやる。
遅くなる分仕事増やしてやる。だから、一分一秒でも早く、帰っておいで。
write:2008.11.15
まるで駄目な兄貴のマリク。さみしがりやのわがままりく。闇マの方がしっかり者。